<双極性障害>を知ってください

 双極性障害とは昔で言う<そううつ病>。躁と鬱を繰り返す、一生治ることのないとされる精神病である。私は双極性障害Ⅱ型と診断されている。障害者手帳をとることを友人から勧められている。
 七人を代表する方から「あなたは信用できない」と言われて、1カ月余。その時は、「どうして?」とも問い返せず、悶々と考えていた。思いきって、「具体的にはどんなこと?」と聞いてみた。
 答えは「信用できないではなく、会議にも出てこないから信頼関係を結べない」だった。
 鬱だから会議には行けない。私は<薬は飲まない、鬱の原因を哲学する>治療法を実践していて、嫌な人とは会わないことを主治医からも勧められている。「いい人はやめること!」が大事なのだ。
 わかった。この方々は双極性障害についての知識がない方々なのだ。私が必死で、ストレスのない生き方を模索していることをご存じないのだ。
 私は躁と鬱の転換点が急激である。FBを見てるとせのさんの躁鬱がわかるといろんな方々から言われる。躁のときは、言いたくてしょうがないのでいっぱい書きこみ、鬱のときは、何もしない。
 躁の時の私しか知らない方は、ご飯を食べたり風呂にはいることもできず、うちの中でごろごろと時間をただ過ごしている私を想像できないのだと思う。今まで議会だけは出席しなければと思い、無理やり体を動かしてきたが、どうしようもない時もあり、2回欠席した。ひどい鬱も4回目、4カ月続くと、体力、筋力が衰え、あとが大変だった。

 介護うつになるまでの人生では鬱の傾向が全くなかった私なので、人間の精神とはなんと複雑なことかと驚いた。

 どうか、双極性障害を理解してください。見た目は全く普通の人間です。
 躁のときはとんでもないことをしでかします。今までカードで買い物などしなかった私が、ある日、百貨店でバッグや洋服をカードで30万円買いこみました。後日、すべて、人にあげてしまいました。鬱のときは、家でごろごろしていて、お給料をもらっている議会に行くのも、近所の老人ホームに頼まれて演奏に行くのも必死の決意ででかけているのです。

 精神病者のことを知ってください。あなたの隣の人がそうかもしれない。上から目線で他人を見ていることを敏感に感じます。ふつうの言葉が、私にとっては、心をえぐられる言葉になることがあります。そんな勝手な人間とは付き合えないと言われて当然だと思います。でも、あの恐ろしい鬱の時期を2度と体験しないように「ストレスを減らす、いい人をやめる、自分の嫌なことには触れない」という人生の選択しか、私には生きる道はないのです。許して下さい。

 ですから、私は議員をやめます。やっと無所属市民派女性議員の跡を継ぎたいと言ってくれる人ができて、私は元気になりました。無理をして鬱になったら、決意してくれた 銭 紀子さんに申し訳ないことになります。これまでの20年間、議員として頑張ってきたつもりです。これからは無理をしない人生を選ばして下さい。いつまた、あの恐ろしい鬱の時期に陥るかわからないのです。お願い致します。

 これからは今までの活動の蓄積を<荒川こども応援団>に託し、その代表として、楽しく、温かい地域づくりをめざしていきたいと思います。

瀬野喜代

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