Category Archives: 読書コーナー

誰でもいいから殺したかった!

~追いつめられた青少年の心理  碓井真史 ベスト新書
 犯罪防止のための条例審議があるので、読んでみた。「誰でもいいから殺したかった=誰でもいいからかまって欲しかった」ということだという。臨床心理学の教授であり、スクールカウンセラーの著者の言葉は大変説得力がある。主宰されているHP「こころの散歩道」が人気サイトだというのもうなづける。
 人はみな、癒しの場と活躍の場が必要なのだ。思春期の子を持つ親の、いや、小さいときからを含め子育てに参考になる。第6章は「犯罪者をつくらないために」。規制や説教では犯罪は減らないということを考えさせられる。

男おひとりさま道

 上野千鶴子著 法研
 
 上野千鶴子さんの本は、一人暮らしの将来を考える上で非常に役に立つ。いまや、高齢者の4人に1人が一人暮らしなのだから、これからの福祉の提案である。自然死や孤独死に関心ある人には、「ひとりで死ねるか」の章は必読。私は、一人で死んで、次の日あたりにあら、死んでたわと発見されたらいいなと思うのだが、うまくいくかどうか・・・。

自宅で大往生・・「ええ人生やった」と言うために

中村伸一著 中公新書ラクレ
 福井県で地域医療を実践する医師が書いた本。絶対オススメ。奈良で一人で暮らす86歳の母への土産に持って帰ろうと思う。料理と掃除のために帰省するたび、「この先どうなるか、どうやって死ぬか」と議論になるのである。都会での取り組みも考えたい。
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ベランダで摘んだ花を見ながらの炊事は楽しい。ベゴニアもサフィニアも2年目。パイナップルミントは5年目ぐらい。ナデシコは春に種をまいた。幸せ!

ひきこもり70万人

 内閣府の推定値は70万人と発表された。
 不登校問題に取り組む知人が書籍を送ってくれている。ひきこもり関連を紹介する。
引きこもるという情熱 芹沢俊介著 雲母書房
引きこもり狩り アイ・メンタルスクール寮生死亡事件/長田塾裁判 芹沢俊介著 雲母書房
引きこもりを恐れず 高岡健著 ウェイツ
引きこもりは人生にとって必要なこと、自然回復力を信じよう。
みんな違ってみんないい、ちがうことこそ素晴らしいと皆が感じる社会が待ち遠しい。

下流喰い・・・消費者金融の実態

須田慎一郎著 ちくま新書
 女性債務者は「借金総額+50万円」で売られるという実態が報告されている。多重債務者対策として先月貸金業法が改正されたが、有効に機能することを期待したい。ヤミ金融の実態把握が望まれる。