2004年度決算に賛成

 この年は、何といっても、5月助役逮捕、9月区長逮捕と、前代未聞の不祥事が発生し、トップの個人的な資質のみならず、区政のあり方そのものの内実が問われた年でした。11月に西川新区長が就任し、改革がおこなわれつつ、今日に至っています。不名誉な体験を、区政の今後にいかすためには、常に、政策決定の段階から自己点検を行い、施策の実施後は、自己評価を行い、区民に公表するという姿勢が大切だと考えます。
 
 高橋助役の事件で問題になった、1700万円かけた自然公園の体操器具は、置いてあるだけで、風雨にさらされ、故障がでてくると思われます。この事業の評価は公表されていません。税金を使い、健康づくりの目玉事業と銘打った責任はあるのです。ただ、健康器具を設置しただけではダメだと、今後の参考にしてください。
 学校の節水器具については、節水効果はあるとはいえ、1700万円かけた割にはその効果が少ないと教育委員会は評価し、返金を約束したはずの業者と折り合いがつかないとのこと、今後の検証をお願いしたいと思います。
 あらかわ遊園の改革についての評価もきちんと行うべきと考えます。来年度からの指定管理者制度の導入により、新しい形となりますから、うやむやにせずに、3年間のあらかわ遊園の改革すなわち、ミニレストランや大型遊具の購入や地下駐車場、そして、こども教育財団へのクラフトハウスの無償貸付について、区として、どのように評価を行うのか、公表していただきたいと今から、お願いしておきます。
 たとえば、こども教育支援財団は、クラフトハウスで16項目にわたる教育プログラムを企画提案していると、2年前の予算委員会で説明されました。しかし、実際はどのような事業が行われ、区民サービスに寄与したのか報告はされていません。ふれあい広場を利用した動物飼育体験やアトピーの子どものための食事会の開催など、行われたのでしょうか。
 本来なら、年次ごとの事業評価が行われ、公表されるべきと考えますが、あれだけ、議会で大問題になった割には、事業評価が不十分ではないでしょうか。企画だけで終わってしまった、この事実を、今後の指定管理者制度の評価に活かして欲しいのです。
 荒川区主要施策の成果説明書には、「荒川遊園内での民間教育団体による新たな不登校対策を展開した」と述べられています。来年3月までの無償貸付と決めた以上、区立荒川遊園での不登校対策と区民に説明したのですから、不登校のこどもたちに不利益になることのないよう、十分な配慮をお願いしたいと思います。
 
 現在、区では行政評価に向けた研修を行っているとうかがいました。指定管理者制度が導入され、ますます事業評価が重要となってきています。事業評価と公表が徹底的に取り組まれることを期待しています。そういう意味では、現在配布されている、荒川区主要施策の成果説明書の事業評価では極めて不十分であると思います。改善を要望します。
 
 もうひとつ、この年の区政を揺るがしたのは、荒川区男女共同参画社会条例の制定に向けた懇談会設置と条例案の取り下げでした。荒川区は全国から注目されました。
世界のジェンダー公平の流れ、国の男女共同参画社会基本法の理念に反するような条例案の取り下げは当然と思います。そして同時に、この荒川区が、女も男も元気に活躍する街にするために、区と区民の力で、男女が平等に生きるための、男女共同参画社会条例の制定を目指したいと思います。
 さて、2004年度の一般会計決算額は 769億。財政健全化への努力を評価したいと思います。
 区税収入の3倍という区債、区民一人当たり、20万円の借金をかかえた、荒川区としてはさらに、努力して、行政改革に取り組んでいただきたいと思います。また、区が行うべき行政サービスは何なのかを、情報公開と区民参画で、区民に問い、身の丈にあった区政を実現していただきたいと思います。
 
 産業については、区内中小零細企業の支援、新しい風をつかむ起業家育成に期待します。
 
 教育については、学校と地域が協力しての地域ぐるみ教育を高めて欲しいと思います。21世紀を担う人材育成には自主性と責任をともなう自由が必要です。学力向上においても、学校ごとのさまざまな工夫が保障される習熟度学習であって欲しいし、ただの知識の詰め込みでない学習がおこなわれていることを検証するための、学習到達度調査であって欲しいと思います。そういう意味で、テスト問題を公表し、第三者の評価を受けて欲しいと思います。また、9000万円以上をかけた教育ネットワークの整備については、今後の活用とはいえ、費用対効果をきちんと検証して欲しいと思います。
 
 健康、福祉においては、健康づくりの推進やころばん体操の取り組み、第三者評価事業を評価します。高齢者グループホームの整備、障害者就労支援センターの今後にも大いに期待したいと思います。
 
 子育てにおいては、子ども家庭支援センターが開設され、児童虐待や配偶者間暴力まで含んだ相談事業が行われていることを評価し、次世代育成支援行動計画の今後の展開に期待します。
 
 環境においては、生垣助成が一件、9メートルという結果が報告されています。緑の少ない荒川区の取り組みとしてはもっと成果を挙げるよう、工夫していただきたいと思います。
区民サービスにおいては、住民基本台帳カードの多目的利用として電子マネーに5000万円近くが使われましたが、費用対効果を考えると、税金の無駄遣いといわざるをえません。今後の多目的利用はぜひ、慎重にお願いしたいと思います。
 今決算委員会の中で、区長は汐入の子育て、教育の条件整備を約束されました。期待しています。また、区職員と意見交換をされていると伺いました。そうした意見交換の中から、職員が自発的に区政に進言し、納得の上で、仕事に取り組めるよう、風通しのいい職場環境をつくっていただきたいと思います。そしてまた、藤澤前区長が始めた「対話型区政」は、やり方に問題があったとは思いますが、こん後の区と区民の共働で開かれた区政運営を目指していくのなら、必要な事業だと思います。区民との意見交換の場も、何らかの形で設定されるようお願いして、賛成討論を終わります。

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