犯罪を考える本3冊

ふつうの家庭から生まれる犯罪者 碓井真史 
 厳しくしつけられた子どもが、親から見捨てられたと思った子どもが犯罪を起こした実例を引きながら、家族の心、犯罪の心理を解き明かす。問題のない家庭などないという原点からコミュニケーションの取り方を考えるしかないのだろう。
反社会的勢力と不当要求の根絶への挑戦と課題 日本弁護士会民事介入暴力対策委員会
 さまざまな手法での暴力団排除の取り組みが紹介されている。
「暴力団壊滅」論 ヤクザ排除社会の行方  猪野健治・宮崎学
 表社会と裏社会の問題をさまざまな観点から論考している。警察の天下りや金融マフィア問題もからんで、暴力団排除は難しい。
 先日の福祉区民委員会で、私は、「なぜ、人は暴力団に入るのか」と質問したが、副区長は「よくはわからないが、現に存在する暴力団を排除することが先決」というような答えだった。
この本には、「暴力団加入の動機」として、未成年では家出、成人では失業、そして社会的排除があげられている。やはり、教育と福祉の受け皿の不備をどうするかという課題が見える。

Comments are closed.