認知症と向きあう

 10月31日、介護サービスを良くする会で、講演会「知れば安心 認知症」を開催した。講師のテレビ・新聞等で有名な和田行男さんは台風の影響で来られず、イケメン36歳の梅本聡さんが、17年間の認知症高齢者介護の経験を話してくださった。
 曰く、認知症の患者の行動は、へんちくりんだけど、ちょっと見方を変えれば、当然の行動である。めがねとか車いすとか障がい者を支える道具があるように、認知症には「人」が支える道具になる。認知症を理解して、患者を支える街にしましょう。
 梅本さんは、3年後に開設される町屋7丁目の特養ホーム(大起エンゼルヘルプ(株)の関係する社会福祉法人エンゼル福祉会)の副施設長になるべく準備をすすめておられる。よろしくお願いします!
 私も今、認知症に直面している。10月26日朝5時、北海道の視察先のホテルの私の携帯に母が電話をかけてきた。「えらいこっちゃ、どろぼうに入られて、みんな持っていかれてしもた。財布も貯金通帳も。警察に連絡しても来てくれへんし、どうしよう」というのである。
  奈良に住む母は87歳。父が死んで15年、一人暮らしである。この2年ぐらい月に1回帰って家事を手伝ってきた。今年1月、日曜ごとに通っていた兄が膵臓がんで亡くなった。それ以来、月に2度ほど料理と掃除に通っている。先月だったか、仏壇のお供えのお菓子をお隣が盗んだと言うのに、いよいよ始まったかと思ったのであるが・・・。
 「泥棒が入ったのに警察が来てくれない」と言われて、「私が警察に電話するから」と引き取り、警備会社セコムに電話して、とりあえず話を聞くだけでいいから行ってくれとお願いした。しばらくしてセコムから「かばんが見つかりました」と連絡が入った。
 次の日、視察終了後、予定変更して奈良に直行した。いろいろな泥棒事件を聞かされた。ストーブも電気毛布も、しまった場所がわからないと言うので、探し出して冬支度をすませてきた。その後も、毎朝電話をすると、泥棒の話をしている。今朝は、さっき電話をしたのに出なかったと言われたが、携帯には着信記録がない??
 こうやって、年をとっていくんだなと思う。
 毎朝、電話するのを日課にしてきたが、さらに夕刻にも電話を心掛けることにした。
 荒川区では、緊急通報システムを一人暮らしの高齢者に提供している。いままでは近隣の3人の協力者を消防署にあらかじめ届けておく方法であったが、今年度の申し込みから警備会社と契約して24時間以上動きがない場合(センサーを設置)、あるいはペンダント状のベルを押された場合にかけつけてくれる方式に改めた。現在90人の方が登録しているそうだ。自己負担は月200円。
 私の経験から、家族からの連絡でもかけつけてくれるサービスを追加してほしいと要望した。追加料金制にしても、あればありがたいはずだ。
 
 

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