Category Archives: きよの「ちょっと聞いて」

住所・氏名・性別・生年月日の閲覧

 自分の住所・氏名・性別・生年月日、そして、家族関係などが役所の窓口で公開されていることを皆さんはご存知だろうか。そしてそれは「当たり前」なのだろうか。
 昨日、コンピューター合理化研究会とNPO情報公開クリアリングハウスが呼びかけた、住民基本台帳大量閲覧制度の学習会に参加した。先ごろ、私もお手伝いした、実態調査のとりあえずの報告があったのだが、驚いた。
 住民基本台帳に載っている、住所・氏名・性別・生年月日の4情報が公開されていて、個人情報が行政から流れっぱなしだなんて、困ったものだと思っていた。法律が認めているから拒否できないと聞いていた。ところが、奈良県・和歌山県・滋賀県では、要綱で「大量閲覧は原則拒否」となっているそうだ。一刻も早い法の改正を望みたいが、各自治体でやめることもできるということだ。
 荒川区でも、塾や幼児教育・成人式の着物などの業者がダイレクトメールやアンケートのためと称して、大量閲覧を利用している。
 今議会に提案されている条例の中に、大量閲覧の手数料の値上げ案がある。今まで、30分1000円で、住民基本台帳を見せて、書き写すのを許可していたが、今後はさらに、転記一件につき70円を追加徴収するというのである。
 この、4月からは個人情報保護法が施行となるので、今、どこの企業も対策におおわらわという。これだけ、個人情報に敏感な時代になっているのに、行政が、住民の個人情報を窓口で売っているのは、いかがなものか。
 

女性議員を増やそう

50210 003.jpg  民主党の呼びかける、女性議員プラスワン会議発足会に参加した。民主党の地方議員が中心となって、女性議員を増やそうという取り組みである。水島広子衆議院議員や女性県会議員の発言には熱意があふれていた。岡田代表も20分講演したが、国会情勢一般だったので、女性の政治参画への熱意までは感じなかった。地元で女性候補が立候補してくれないという発言から想像すると、苦労が先立っているのだろう。
 民主党の中心に女性たちが輝くようになれば、求心力も生まれるのだろうが・・・。
 
50210 002.jpg2月7日に開票された、奈良県橿原市議会議員選挙で、無所属市民派で介護ヘルパーの岩佐広子さんが3期目の当選をした。子育て仲間の「市会に女性議員を送る会」が議会に送り出したという。応援に行ったら、今も、団地のご近所の女性たちが選挙選のすべてを担っていた。団地2階の自宅が選挙事務所、ポスターの写真も友人が撮ったという、徹底した手作り選挙だった。すがすがしさとたくましさとを重ねた女性たちの活躍に期待しよう。

予算の目玉事業

 2月28日からの予算委員会で審議する、2005年度予算案の中で、目玉事業としてマスコミ向けに発表したのは17項目。
①区政改革懇談会の設置
②新基本構想の策定
③あらかわ経営塾の創設
④産業振興懇談会の設置
⑤多様な子育て支援の推進
⑥中学生への「勤労留学」の導入
⑦学校給食を利用した高齢者会食サービス
など・・・・。
 藤澤区長のときは絵入りの派手な資料だったが、西川区長は「普通」路線。「身の丈にあった区政」を掲げるようだ。結構だと思う。マスコミに発表したものは説明が工夫されているので、区のHPに載せればいいと思うのだが、区のHPには「予算案の概要」http://www.city.arakawa.tokyo.jp/1/finance/yosanan/yosanan17.htmだけである。ぜひ、ご覧いただきたい。

記憶

 昨日の前荒川区長藤澤志光被告の収賄事件の裁判で、藤澤被告は容疑を否認し「記憶にございません」とのべたという。傍聴した人から「頬がげっそりしてやつれていた」と聞いた。
 先週行われた、贈賄側の新光ビルメンテナンス社長・石崎被告の裁判で石崎被告は、「現金を渡した」とはっきり認めているのだが。
 贈収賄関係が、どのような方法で契約に反映されたかが問題なのだが、いまのところ、区は、区長の件については調査は行っていない。裁判が確定すれば、区としても、区長の収賄について調査をおこなうことになるようだ。
 話は全く違うが、JR新大久保駅でホームから転落した人を助けようとして韓国人留学生、李秀賢(イ・スヒョン)さん(当時26歳)らが亡くなったのは4年前の1月26日。すぐ近所に彼が通っていた日本語学校がある。
 李さんを主人公にした映画が日韓合作で製作される。日韓国交正常化40周年を記念して企画され、タイトルは「あなたを忘れない」。李さんの母、辛潤賛(シン・ユンチャン)さんの著書などを元にシナリオを製作中で、日韓両国での来春劇場公開を目指している。
 新宿区で行われた「偲ぶ会」には韓国在住の両親も駆けつけ、父、李盛大(イ・ソンデ)さんは「息子が志していた日韓の懸け橋という意思を引き継ぎ、日本の方との交流を深めていきたい」とあいさつしたという。

アメリカ障がい児教育の現場から

 2002年から一年間、ダウン症児である小学校2年生の穂奈美さんがカリフォルニア州アルバニー小学校で過ごした経験を父親の重富真一さんがビデオ上映で説明してくれた。(あふネットセミナー25)
 アメリカの障がい児教育の理念「個々の子どものプログラムをつくる」「できる限り普通学校で学ぶ」に基づき、穂奈美さんを受け入れた学校では、親と相談しながら、特殊学校で学ぶ時間と普通学級で学ぶ時間を決め、普通学級では教育補助員が、彼女の学習を助けていた。ひとりひとりのこどもを大切にする教育の実践のために、「こどもにあわせた学習計画」を個々につくることが日本でも必要だと思う。
 特別支援教育への準備が各自治体で始まっている。昨年7月のあふネット主催、東京都教育委員会による、特別支援教育説明会では、都教委の担当者が「分離から統合教育への転換」の位置づけだと語っていた。http://www5b.biglobe.ne.jp/~senokiyo/chotto/0400708.htm
 港区ではNPOが区と連携して「特別支援教育を推進するための仕組みづくり、ボランティア養成講座、啓発活動」を行っているという。荒川区でも、取り組みを目に見える形にして欲しい。