Category Archives: 読書コーナー

外国人研修生  時給300円の労働者

 ・・・壊れる人権と労働基準    外国人研修生問題ネットワーク編 明石書店
 読んだあと、アジアからの研修生達のあまりの過酷な生活に気分が悪くなった。日本人ってどうしてこうなのか・・・。
 今朝の朝日新聞一面に「外国人実習生 低賃金で酷使 雇用側の不正増加」と報道されている。ぜひ、中国人実習生からの手紙をはじめ、彼らの訴えを読んで、日本の現実を知ってほしい。

無言館ノオト   他

 ・・・戦没画学生へのレクイエム  窪島誠一郎著 集英社新書
 以前、無言館_戦没画学生「祈りの絵」という画集を見たとき、おもわず引き込まれた。戦争中の、そして戦地に赴く前の若者達がどんな想いで絵を描いたのだろうと・・。
 長野県上田市に無言館ができた経過から今日までの様々な想いを館長が語る。思わず引き込まれた。2006年の8月15日に読んだ本として記憶しよう。
靖国の戦後史  田中伸尚著 岩波新書 2002.6.20発行
   なぜ国家は戦死者を追悼する場所を求め続けるのか?
靖国問題   高橋哲哉著  ちくま新書 2005.4.10発行
   哲学で斬る「靖国」 思想の問題として、正確な論理で靖国問題を読み解く
 

発達に遅れのある子の就学相談

 昨年の荒川区・区教育委員会主催の人権週間記念事業講演をなさった、海津敦子さんが、新しい本を出版された。
「発達に遅れのある子の就学相談<いま、親としてできること>」海津敦子著 日本評論社
 「親も子も背のびをしない学校選び」と帯にあるとおり、「学校が子どもにとって楽しいかどうか」が学校選択の基準だとある。
 アメリカでの様々な支援のある子育てを経験したあとの日本での現実を「追いつめられた子育て」と表現されているが、行政関係者に、読んでほしいとつくづく思った。
 アメリカではひとりひとりの育ちにあった個別指導計画を専門家と親が作っている。日本でもできるところから始めたい。
 著者の思いがこころに響く。それは、発達に遅れのある子どもを持つ親の共通の思いでもある。
荒川区の障がいを持つ子ども達の親の会みんなネットhttp://www.geocities.jp/aminearakawa/
の会長の重富さんがアメリカで、個別支援教育を体験した報告をHPに掲載している。(アルバニー通信の欄参照)

健康格差社会

・・・何が心と健康を蝕むのか 近藤克則著 医学書院
 「健康教育は『無駄なキャンペーン』?」とある。生涯健康都市宣言を行い、健康教育や介護予防教育に必死に取り組もうとしている荒川区にとっては聞き捨てなら無い内容である。たとえば転倒予防教室には元気な人が繰り返しやってくることが多く、危険因子をもつ人は引きこもりがちといわれると、確かにそうだといわざるをえない。
 所得格差が広がれば、不健康な人が増えるそうだ。助け合いの行き届いた社会は貧しくとも健康度は高いらしい。社会疫学という学問分野での研究だというが、注目していきたい。
 
 著者は健康教育の効果は検証されていないという。「病は気から」というのも否定できないという。
 基本的には経済的に豊かな国のほうが健康的だが、ある程度の経済水準を越えれば、地域コミュニテイの豊かさが、健康度を高めるという。日本が健康寿命世界一なのは、経済大国であることも要因ではあるが、平等で地域コミュニテイが豊かであることが他の国よりも勝っているからだというのだ。
 そして、経済格差が広がっていることが言われている今、格差社会は「負け組」だけでなく「勝ち組」をも不健康にするという。
 社会疫学の立場からは、経済格差は不健康を助長するものだということらしい。
 小泉改革は、国民の健康をも奪うものなのか・・・・。

シビル・ミニマム再考

法政大学名誉教授 松下圭一著 地方自治土曜講座ブックレット92
 財政危機のなか、地方自治体が行うべき政策は何か、指標としての展開が無ければ、住民は判断のしようがない・・・。
 「指数の作成・公開なくして政治・行政なし」と著者は言う。確かにそうだ・・・。