最終日討論

 第4回定例議会の最終日、4本の討論のために、本会議壇上に立った。議員になって以来、本会議での討論は、積極的に行なってきた。そうでないと、立ったり座ったり、ただ賛否を表明するだけで終ってしまうからである。反対するにはその理由が必要だ。賛成するにしても、改善して欲しい点、考慮して欲しい点を指摘するのが議員の仕事と思うからだが、よく、やじられる。「だったら反対しろ」というのだが、何も意見しないでただ賛成しろという方がおかしいと思う。
・職員の退職手当に関する条例の一部を改正する条例  <反対>
  民間と比較して、報酬は下げられるので、一般職員の退職員は減額となるが、課長以上の管理職にはポイント制を導入して増額するという。公務員の退職手当は手厚いというのが、みんなの常識。これ以上上げることはないだろう。
 成果主義の導入で、管理職に手厚くする方向というが、区民サービスはチームワーク力がものを言う。民間の成果主義が見直されている中で、このポイント制には反対。
・荒木田ふれあい館の指定管理者の指定について <賛成>
   3年近くふれあい館を指定管理してきた事業者を評価し、概ね良好と認めたので、3年間指定を継続するというもの。ふれあい館事業も、人材育成と継続性が大切な区民サービスなのだから、 賛成。ただ、荒木田ふれあい館は、たとえば、1階の多目的ホールの壁板が、バスヶットボールで穴があくという状態なので、建築設計の評価も必要だろうと指摘した。
・東京都後期高齢者医療広域連合規約  <反対>
   75歳以上の高齢者をひとくくりにして独自の診療体系の保険をつくり、各都道府県ごとの市区町村の連合体で運営すること自体、医療の将来展望、財政見通しが示されず、高齢者に負担を強いるものなので、反対。
討論内容次の通り


職員の退職手当に関する条例の一部を改正する条例
新星クラブの瀬野喜代です。議案第77号 職員の退職手当に関する条例の一部を改正する条例について反対の討論を行います。
提案は、ポイント制を導入して、課長以上の管理職により手厚い退職金を支給するものです。公務員の退職金はすでに手厚いことで有名です。いくら管理職で、重責を担ったからといって、今以上退職金を上積みすることは、区民感情としては、受け入れがたいと思い、反対します。
今回、一般職員は、減給が影響して、退職金も下がります。管理職だけ、退職金が上がるとは、職場の雰囲気として、いかがなものでしょうか。
管理職には職責に見合った報酬が用意されることは当然です。しかし、企業間競争の激化の中で、個人の成果主義を取り入れた企業でも、うまくいかず、競争よりもチームワークを重視して仕事を進めたほうが効率的で、発展的だと、成果主義の見直しが始まっていると聞いています。
荒川区職員が、チームワーク良く、区民サービスに努力されることを期待しつつ、反対討論を終わります。
荒木田ふれあい館の指定管理者の指定について
 新星クラブの瀬野喜代です。議案69号荒木田ふれあい館の指定管理者の指定について、賛成討論を行います。
 西尾久・荒木田ふれあい館が開設されて2年半、館長はじめ、職員の努力で、赤ちゃんから高齢者まで、多くの区民がサービスを受けられるふれあい館が運営されてきました。今回、事業内容の評価を行い、おおむね良好であったとして、指定管理者の指定を継続することとなりました。
 評価委員会は、区職員に加え、町会長の参加で行われたようですが、評価に当たって、地域住民や施設利用者を対象とするアンケートや聞き取りはおこなわれたのでしょうか。資料の提出を希望します。
 ふれあい館の管理運営について評価し、今後に生かすという仕組みが作られていることはすばらしいことです。しかし、ふれあい館の建設設計についての評価は行ったのでしょうか。
 というのは、荒木田ふれあい館の一階ホールの壁の惨状を見たからです。もともと、体育館として使えるということで、バスケットのゴールも設置されています。中学生たちがバスケットを楽しんでいるうちに、壁板が穴だらけになってしまい、あちこちに補強の板が貼ってありました。内装の設計が間違っていたのではないでしょうか。また、荒木田ふれあい館では、中高生バンドも演奏が楽しめるような音楽室をつくると聞いていました。実際は、防音が不十分で、バンド演奏はできないそうです。他にも、自転車置き場の装置の幅が狭すぎて、作り直したとうかがいました。屋上緑化や雨水利用も中途半端で、機能しているとはいいがたいものがあります。いまのやり方で、職員や利用者の環境への意識を向上させると思えません。
このような点も含め、建物設計に関わる評価をきちんと行い、今後のふれあい館に生かしていただきたいと思います。評価内容を議会に報告することを希望します。
私が訪問したとき、五中の少女たちが、認知症についての講演会の椅子の片付けなど楽しそうに手伝っていました。中高生の居場所としてのふれあい館の利用は、職員との人間関係、継続性もおおきな要素といえます。ふれあい館指定管理者の人材育成、継続性に重点がおかれ、区民サービスのさらなる向上に寄与することを期待して賛成討論とします。
東京都後期高齢者医療広域連合規約
 新星クラブの瀬野喜代です。議案第72号東京都後期高齢者医療広域連合規約について反対討論を行います。
後期高齢者医療広域連合は、75歳以上の高齢者だけの医療制度を創設し、独自の診療報酬体系を創ろうというものです。現役並み所得者には3割の自己負担を求め、保険料の滞納者から保険証を取り上げ、資格明書発行の措置が可能になるなど、病気になりやすい高齢者には、過酷な制度となっています。さらに、運営の仕組みとして、「保険料徴収は市町村が行い、財政運営は都道府県単位で全市町村が加入する広域連合が行う」こととされ、健康づくりや医療費適正化の推進、最終的な財政運営の責任主体があいまいになっています。都道府県単位とすることで市町村の財政負担を軽減するといわれていますが、都会と地方の格差も心配です。
なによりも、医療費の将来的財政試算も示されず、75歳以上でひとくくりにし、74歳以下の支援金を4割とする根拠があきらかではありません。また、新設する後期高齢者を対象とする新たな診療報酬体系の内容もあきらかではありません。医療制度や費用負担の在り方が今以上に複雑になり、国民の理解はますます困難になります。
そんな中で、荒川区は、一人当たりの医療費は23区で最高額なのに、平均寿命は最低レベルという現状を脱却すべく、健康づくり区民運動を展開することが求められているのです。
以上、反対理由を述べてまいりましたが、東京都後期高齢者医療広域連合を作らなければいけないのが現実です。その際には、
各市区町村の意見の反映
被保険者も含めた運営協議会の設置
審議経過の透明性の確保、議事録の公開
低所得者対策
立ち遅れている在宅医療を確保する高齢者医療をつくる
これらの点に配慮される運営を期待し、反対討論を終わります。

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