非行少年の立ち直り促進を

 昨日で議会は閉会した。
 荒川区議会として①エコポイント継続 ②子ども子育て新システム撤回 ③尖閣諸島問題
の3本の意見書が可決された。私は②については、学齢以前の子どもを親が働いているいないにかかわらず一元的に、大切に育てていこうという方向性には基本的に賛成である。子育て条件を悪くするなんてことが起こりえないよう、十分に議論を尽くすべきと思うので反対、③については、中国及びアメリカや周辺各国と緊密に話し合う平和外交最優先と思うので退席した。
 生活安全条例の改正に関わって、非行少年の立ち直り支援を求め、以下の賛成討論を行った。
  私は、議案第54号 荒川区生活安全条例の一部を改正する条例について賛成討論を行います。
 この条例改正は、暴力団排除の姿勢を強化し、犯罪防止に努める区の姿勢を明らかにしたものです。お隣の台東区に暴力団事務所が開設されたという報道もあったことから、時機を得た条例改正であると思います。
 犯罪防止という観点から、荒川区で取り組むべき課題はいろいろあります。全国各地で取り組まれている地域安全マップの考案者でもある、犯罪社会学者の小宮信夫立正大学教授は、犯罪を起こさせない環境整備とともに、非行少年の立ち直りのための早期介入を提唱されています。イギリスやアメリカで取り組まれている、メンター制度や、修復的司法についての紹介は、今後、日本で取り組むべき地方自治体や地域の課題を提起しています。ぜひ参考にしてほしいと思います。
 この9月から、足立区では、警察と協力して綾瀬に相談室を開設しました。今後は支援員が非行少年の自宅を訪問する取り組みも始めるようです。区の就学・就労セミナーを紹介したり、職場体験や大学生有志による学習支援への誘導を図るとしています。
荒川区の昨年の統計では、非行少年177人、不良行為等をいれると1200人の少年たちが、警察のお世話になっています。少年たちは、家庭や学校に居場所がなくて非行に走るものです。ぜひ、荒川区でも、非行少年たちの立ち直りを促す個別支援体制をつくるなどの犯罪予防対策と地域での啓発活動に取り組んでいただきたいと思います。
また、高齢者の万引きが増え、厳しい生活に耐えかねてわざと刑務所に入る再犯者が増加している現状では、孤立を防ぐ福祉的観点からの取り組みも、ぜひ、お願いしたいと思います。
暴力団に入るきっかけは、非行少年時代に世話になった、失業し家を失った時に世話になったという理由が多いといいます。暴力団が居場所のない人たちの受け皿になっていた面があります。温かい地域社会づくりを目指す荒川区ならではの、犯罪予防対策を期待して、賛成討論を終わります。
 

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