認知症が治った!

 母を東京に連れて来て2カ月。
 昨日、私が、「今日は忙しいからいつもより早く散歩に行って、はがきを投函しよう」と言ったら、「公園をまっすぐ行ったところのポストなら、一人で行ける」 と言い出した。たしかに家から三河島駅のポストまでは線路沿いの公園の中を歩けばいい。
 「まあそう言わずに、おしゃべりしながら歩こうよ」 と散歩に連れ出したら、母は、線路わきの斜面に咲く、スイセンを発見した。
 マンションに帰って、すぐ、私は外出した。食器の片づけも洗濯物干しも母に任せた。
 昼前に一度帰ったら、なんと、居間の天井に漏水らしきシミができている。修理センターに電話し、階上の住人と連絡を取り、後のことは任せて家をでた。
 夕方、帰宅して疲れてしまってすぐ横になり、気付くと6時過ぎ、遅刻だ!と大慌てで家を出た。
 夜9時前に、帰宅すると昼ごはんも夜ごはんも、母は一人で食べ、薬も飲んでいた。翌日の薬の用意(これは少し間違っていた)もしてあった。台所はきちんと片づけられ、洗濯物はたたまれていた。
 昼間電話した時には「天井の修理は金曜日だって」とも伝えてくれた。
 これでは、認知症とはいえないような感じである。将来のことはわからないが、こういうことを認知症は治るというのだろう。
 この間、母が夢中になって読んでいるのは「歳時記」。写真付きの文庫本の俳句の季語をノートに書き取り、時間を忘れると言っている。
 毎日のお出かけとはがき書きを続けよう。「認知症は治る」と教えてくれた金子満雄先生に感謝!!「認知症開花支援」を教えてくれた和田行男さんに感謝!!
 
 そして、私を区議会議員にしてくれた、荒川区民の皆さんに感謝!!! 
 私は区議会議員になってから、認知症を知り、支援に取り組んだ。その学びがあったからこそ、母が立ち直れたのだと思う。皆さんに感謝いたします。
 

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