Category Archives: 議会報告

学校図書館活性化計画

 今日の文教委員会で、「荒川区こども読書活動推進計画」(素案)と「荒川区学校図書館活性化計画」の策定について審議があった。
 未来を担うこども達の読書環境を整えたいというのはみんなの願いである。学校図書館の有効活用が図られ、予算がつけられるのは結構なことだ。学校図書館指導員=司書(現在は三日小と赤土小に配置)も4校に拡大される。もっと早く全校に配置するよう要望が出されていたが、多くの議員がそう思っているはずだ。非常勤だと労働条件が劣悪という問題がつきまとうのだが、こどもたちのためには、とにかく、図書館に司書をと願う。
 
 その他、第1回定例会提出案件説明のほか、
●児童安全対策強化のため、ふれあい給食(地域のお年寄りを招いて一緒に給食を食べてもらう)をすべての小学校で月1回に充実
●東尾久運動場多目的広場第二を開設する
という報告があった。

指定管理者制度について

 今日で第4回定例区議会は終了。公の施設を民間事業者に管理運営をまかせる指定管理者制度への移行に関するものが殆ど。
 私は、荒川7丁目にできた荒川山吹ふれあい館がNPO法人荒川区高年者クラブ連合会を指定管理者と指定することについて賛成討論を行った。(趣旨は以下の2点)
①区民が設立したNPO法人がふれあい館を運営することは、住民の手による地方自治をめざす観点から歓迎する。
②契約においては、自治体の政策として掲げている、地域雇用・公正な労働条件・高齢者や障害者や母子家庭の雇用・個人情報保護や情報公開・区民との協働などが推進されることが必要。区としても、指定管理者制度に関する指針を明らかにする必要がある。
(討論原稿)
 新星クラブの瀬野喜代です。私は、議案第105号  荒川山吹ふれあい館の指定管理者の指定について賛成の立場で討論を行います。
 地方自治法244条に規定された「住民の福祉を増進する目的をもって、その利用に供するための施設」である、「公の施設」の管理運営が、区の出資団体や社会福祉法人だけでなく、民間事業者も可能となりました。これまで、荒川区では、実績のある社会福祉法人や事業拡大を推進している株式会社などが指定されてきましたが、今回、初めて、区民がたちあげた、特定非営利活動法人である 荒川区高年者クラブ連合会が受託することになりました。住民自らが地方自治の担い手となることが必要とされている今、今回の、区民が設立したNPO法人がふれあい館の指定管理者として指定されることを歓迎します。
 全国の自治体の中には、地域住民がコミュニテイ活動を行う施設において、地域住民が管理運営団体を設立し、管理運営を行う場合などは、公募を行わず、指定管理者に優先的に指定する自治体もあります。団体の施設管理運営能力を確かめた上で公の施設を区民の運営に任せる方向は住民の手による地方自治を実現する有効な手段といえるでしょう。
 契約に際し、区の理念に合致した契約を行っていただきたいと思います。区民の雇用を優先し、就労の機会の少ない高齢者・障害者や母子家庭の雇用に配慮すること、労働条件・労働福祉に配慮すること、環境・男女共同参画・失業者対策など、自治体政策を理解した事業運営を指定管理者団体に実践を求めることが必要です。また、個人情報保護・情報公開の推進・差別的取扱いの禁止・利用者との協働運営の推進など、必要とされる事業運営の基本理念を確認することが必要ではないでしょうか。
 荒川区では、個別の指定管理者候補者募集要領にいくつかの必要とされる条件を盛り込み、既存の施設設置条例を改正して指定管理者制度の導入を行っています。指定管理者制度が新しい制度であることからの対応でありましょうが、募集要領では、区の理念を網羅できていないと思います。区民参画・区民との協働のためには、雇用・環境・福祉・個人情報保護・情報公開など、自治体の理念を明らかにした、指定管理者制度導入に関する指針を明らかにするべきではないでしょうか。
 非営利で活動する荒川区高年者クラブ連合会が、自治体の政策に基づいて、数あるふれあい館の先頭に立って事業運営を行い、すばらしい区民サービスが実現するよう期待して、賛成討論とします。
 

第4回定例区議会始まる

 今日から12月。昨日から、定例区議会が始まった。最近忙しかったのと、パソコン状況の悪化のため、ずいぶんホームページの更新をさぼってしまった。いまだに、メールの設定がうまくいっていないのだが、めげずに頑張ろう。
 今議会は、指定管理者関連の案件を中心に、50議案の審議にあたる。配られた資料は、今までとは比較にならないほど多い。福祉関係の指定管理者の選定にあたって、第三者評価を参考にしようと思うと、これまた書類の山である。
 これから2日目の本会議が始まる。さあ、行こう!

2004年度決算に賛成

 この年は、何といっても、5月助役逮捕、9月区長逮捕と、前代未聞の不祥事が発生し、トップの個人的な資質のみならず、区政のあり方そのものの内実が問われた年でした。11月に西川新区長が就任し、改革がおこなわれつつ、今日に至っています。不名誉な体験を、区政の今後にいかすためには、常に、政策決定の段階から自己点検を行い、施策の実施後は、自己評価を行い、区民に公表するという姿勢が大切だと考えます。
 
 高橋助役の事件で問題になった、1700万円かけた自然公園の体操器具は、置いてあるだけで、風雨にさらされ、故障がでてくると思われます。この事業の評価は公表されていません。税金を使い、健康づくりの目玉事業と銘打った責任はあるのです。ただ、健康器具を設置しただけではダメだと、今後の参考にしてください。
 学校の節水器具については、節水効果はあるとはいえ、1700万円かけた割にはその効果が少ないと教育委員会は評価し、返金を約束したはずの業者と折り合いがつかないとのこと、今後の検証をお願いしたいと思います。
 あらかわ遊園の改革についての評価もきちんと行うべきと考えます。来年度からの指定管理者制度の導入により、新しい形となりますから、うやむやにせずに、3年間のあらかわ遊園の改革すなわち、ミニレストランや大型遊具の購入や地下駐車場、そして、こども教育財団へのクラフトハウスの無償貸付について、区として、どのように評価を行うのか、公表していただきたいと今から、お願いしておきます。
 たとえば、こども教育支援財団は、クラフトハウスで16項目にわたる教育プログラムを企画提案していると、2年前の予算委員会で説明されました。しかし、実際はどのような事業が行われ、区民サービスに寄与したのか報告はされていません。ふれあい広場を利用した動物飼育体験やアトピーの子どものための食事会の開催など、行われたのでしょうか。
 本来なら、年次ごとの事業評価が行われ、公表されるべきと考えますが、あれだけ、議会で大問題になった割には、事業評価が不十分ではないでしょうか。企画だけで終わってしまった、この事実を、今後の指定管理者制度の評価に活かして欲しいのです。
 荒川区主要施策の成果説明書には、「荒川遊園内での民間教育団体による新たな不登校対策を展開した」と述べられています。来年3月までの無償貸付と決めた以上、区立荒川遊園での不登校対策と区民に説明したのですから、不登校のこどもたちに不利益になることのないよう、十分な配慮をお願いしたいと思います。
 
 現在、区では行政評価に向けた研修を行っているとうかがいました。指定管理者制度が導入され、ますます事業評価が重要となってきています。事業評価と公表が徹底的に取り組まれることを期待しています。そういう意味では、現在配布されている、荒川区主要施策の成果説明書の事業評価では極めて不十分であると思います。改善を要望します。
 
 もうひとつ、この年の区政を揺るがしたのは、荒川区男女共同参画社会条例の制定に向けた懇談会設置と条例案の取り下げでした。荒川区は全国から注目されました。
世界のジェンダー公平の流れ、国の男女共同参画社会基本法の理念に反するような条例案の取り下げは当然と思います。そして同時に、この荒川区が、女も男も元気に活躍する街にするために、区と区民の力で、男女が平等に生きるための、男女共同参画社会条例の制定を目指したいと思います。
 さて、2004年度の一般会計決算額は 769億。財政健全化への努力を評価したいと思います。
 区税収入の3倍という区債、区民一人当たり、20万円の借金をかかえた、荒川区としてはさらに、努力して、行政改革に取り組んでいただきたいと思います。また、区が行うべき行政サービスは何なのかを、情報公開と区民参画で、区民に問い、身の丈にあった区政を実現していただきたいと思います。
 
 産業については、区内中小零細企業の支援、新しい風をつかむ起業家育成に期待します。
 
 教育については、学校と地域が協力しての地域ぐるみ教育を高めて欲しいと思います。21世紀を担う人材育成には自主性と責任をともなう自由が必要です。学力向上においても、学校ごとのさまざまな工夫が保障される習熟度学習であって欲しいし、ただの知識の詰め込みでない学習がおこなわれていることを検証するための、学習到達度調査であって欲しいと思います。そういう意味で、テスト問題を公表し、第三者の評価を受けて欲しいと思います。また、9000万円以上をかけた教育ネットワークの整備については、今後の活用とはいえ、費用対効果をきちんと検証して欲しいと思います。
 
 健康、福祉においては、健康づくりの推進やころばん体操の取り組み、第三者評価事業を評価します。高齢者グループホームの整備、障害者就労支援センターの今後にも大いに期待したいと思います。
 
 子育てにおいては、子ども家庭支援センターが開設され、児童虐待や配偶者間暴力まで含んだ相談事業が行われていることを評価し、次世代育成支援行動計画の今後の展開に期待します。
 
 環境においては、生垣助成が一件、9メートルという結果が報告されています。緑の少ない荒川区の取り組みとしてはもっと成果を挙げるよう、工夫していただきたいと思います。
区民サービスにおいては、住民基本台帳カードの多目的利用として電子マネーに5000万円近くが使われましたが、費用対効果を考えると、税金の無駄遣いといわざるをえません。今後の多目的利用はぜひ、慎重にお願いしたいと思います。
 今決算委員会の中で、区長は汐入の子育て、教育の条件整備を約束されました。期待しています。また、区職員と意見交換をされていると伺いました。そうした意見交換の中から、職員が自発的に区政に進言し、納得の上で、仕事に取り組めるよう、風通しのいい職場環境をつくっていただきたいと思います。そしてまた、藤澤前区長が始めた「対話型区政」は、やり方に問題があったとは思いますが、こん後の区と区民の共働で開かれた区政運営を目指していくのなら、必要な事業だと思います。区民との意見交換の場も、何らかの形で設定されるようお願いして、賛成討論を終わります。

決算委員会終了

 決算委員会での新星クラブの討論から
・毎年の包括外部監査で会計士からの指摘を、どのように区政に活かしたか、報告してほしい。区のHPに公開はできないのか。
・区のHPは、探したい分野がわかりづらいので、改善してほしい。 たとえば、IT(情報技術)は障害者にとって役立つといわれているのに、障害者関係の申請書ダウンロードサービサービスは全く無い。IT推進課もなくなって、今の情報システム課は他区と比較しても人数が少なくて、残業が大変そう。HPの充実を各課が勝手におこなうことで心配はないか。
・区のDV相談の現状は?<区:昨年の相談はアクト21で116件、他の部署あわせて166件。>
必要に応じて、緊急の避難所の確保、ホテル代の保障も検討してほしい。区民へのDVの意識啓発が、DV予防のためにも必要ではないか。
・母子家庭就労支援事業の周知
・今後の環境配慮計画には公募委員を増やして、区民の関心を高める工夫を
・リサイクルセンターの見直しの検討状況は?広く環境について学べる場が必要ではないか。リサイクルセンターの見直しには区民と資源再生業者も参画しての検討会の設置を。
・熊野前オリンピック工期の遅れているが、 店舗増床の可能性がないよう、区は責任をもって確認すべきである。
・小学校の就学相談に対し、「相談してよかった」という区民の声が殆ど無く、教育委員会への不信が多くあがっている。区の教育に絶望して、引っ越した人もいる。保護者の気持ちに寄り添う努力が必要ではないのか、今のやり方で問題は無いのか。普通学級を選んだ場合、「普通学級ではいじめられるから心障学級へ」と指導されるようだが、障害児へのいじめのある普通学級の現状が問題である。校長も教師も個人差があって、障害児を温かく迎えることにはなっていない。学習困難児が増え、特別支援教育の取り組みが必要な今、これでいいのか。<教育長:校長会でも話していきたい>
・三河島駅周辺には、韓国朝鮮の特色ある名店が多い。メディアをもっと活用できないか。済州島出身者が三河島に多いという街の特色を生かし、韓国チェジュ(済州)市との友好関係を記念するイベントを考えているか。その際には、飲食店、物品販売など、多彩な楽しめる取り組みを。三河島駅前再開発には、国際友好の拠点として、観光案内や物産店なども検討されたい。<検討する>
・あらかわ遊園クラフトハウスを提供していた、こども財団の不登校への取り組み、区と民間団体との連携をどう評価するのか。荒川区の子どもも通っていたのではないのか。<すでに高田馬場校に移った。今後の検討課題と考える>
・がん検診の発見率が示されているが、がんによる死亡率が減るかどうかで効果が検証されるのではないのか。情報公開をすすめて欲しい。
・アメリカでは肺がん検診は有効でないとして、禁煙対策に切り替えて、成果を挙げたという。日本でできない理由は?