障害者自立支援法

 サービス利用料一割負担や世帯単位の負担を盛り込んだ障害者自立支援法案は、障がい者の反対の声を押し切って、自民党の圧勝後、成立した。
 働く場が無く、所得の少ない障がい者からサービス利用料をとるくせに、よくまあ、自立支援と名付けたものだと、あきれてしまうが、成立してしまった。
 4月からの開始だが、いまだ、どうなるのかは提示されておらず、障がい者の不安は増すばかりである。
 参議院厚生労働委員会では23項目の付帯決議がだされた。今後市町村でどのような「自立支援」が行われるかを考える際に参考にするため、要約を記しておきたい。
・所得確保の施策のあり方について3年以内に結論を出す
・利用者負担の上限を決める際の所得の認定に当たっては選択可能とすること
・社会福祉法人による利用者負担減免制度の導入
・就労支援・雇用の拡大
・市町村審査会委員への障害者の就任
・現行のサービス水準の低下を招くことなく、円滑にサービスを利用できるよう、障害福祉計画を策定
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健康格差社会

・・・何が心と健康を蝕むのか 近藤克則著 医学書院
 「健康教育は『無駄なキャンペーン』?」とある。生涯健康都市宣言を行い、健康教育や介護予防教育に必死に取り組もうとしている荒川区にとっては聞き捨てなら無い内容である。たとえば転倒予防教室には元気な人が繰り返しやってくることが多く、危険因子をもつ人は引きこもりがちといわれると、確かにそうだといわざるをえない。
 所得格差が広がれば、不健康な人が増えるそうだ。助け合いの行き届いた社会は貧しくとも健康度は高いらしい。社会疫学という学問分野での研究だというが、注目していきたい。
 
 著者は健康教育の効果は検証されていないという。「病は気から」というのも否定できないという。
 基本的には経済的に豊かな国のほうが健康的だが、ある程度の経済水準を越えれば、地域コミュニテイの豊かさが、健康度を高めるという。日本が健康寿命世界一なのは、経済大国であることも要因ではあるが、平等で地域コミュニテイが豊かであることが他の国よりも勝っているからだというのだ。
 そして、経済格差が広がっていることが言われている今、格差社会は「負け組」だけでなく「勝ち組」をも不健康にするという。
 社会疫学の立場からは、経済格差は不健康を助長するものだということらしい。
 小泉改革は、国民の健康をも奪うものなのか・・・・。

耐震偽造問題

 昨年発覚した耐震偽造問題は、荒川区でも、今年第一の課題となるだろう。
 姉歯建築設計事務所が構造設計を行った「グランドステージ町屋」について12月1日、建物耐力は0.72、震度6強まで耐えうると発表された。
 12月27日には、「荷重などを精査した調査の結果は0.66、震度6強まで対応できる」と訂正の文章が送られてきた。1月から実際の建物の耐震診断を行う。
 区が建築確認を行った建物なので、費用の半分は区が負担するといわれている。
 
 建築士の6%しかいないという構造の専門家に話を聞くと、構造設計計算書にもとづいた図面を見ればわかるはずなのに、自治体には専門家がいないし、民間は手間を惜しんで見ようとしないのが現状だという。施工業者も気づくのが普通。係わった事業者すべてがグルだ。
 建築基準法は最低の基準にしかすぎないことは理解してほしいという。安全な建物は、鉄筋ならもっと太くしなければならない。
 「建築業界は手抜き工事が前提なので、設計時は3倍の強度がでるように設計するものなのです」とまで言う専門家もいる。
 何が本当なのか・・・・。建築業界の実態、確認検査機関の実態を、真相究明して再発防止への取り組みをお願いしたい。
 
 

ともに育ちあうために

 あと1日で2005年が終わろうとしている。今年の締めくくりに言っておきたいこと。
 今年の荒川区の人権週間事業「講演会」
   障害のある子もない子も
     ともに育ちあうために
       
 ~今、私たちができることを考えてみませんか~   
               12月7日ムーブ町屋
 講師の海津 敦子さんは、アメリカで障害をもった子を授かり、日本に戻ってきた。アメリカでは、「あなたがどういう子育てをしたいの」と聞かれることから、支援が始まったという。しかし、日本では、障害児をもったら親は自分のしたいことはあきらめるのが当然といわれてショックを受けたという。
 障害をもつ我が子とつきあうことは、自分自身の価値観を広げること。
 できないことばかりではなく、できることに目をむけてほしい。
 荒川区の普通学級に通う、障害をもつ子の親は学校や区教委との話し合いを学期ごとにもっている。そんな時、「こんなにできないことがいっぱいある」と言い立てられるのが悲しいと何人もの親から聞かされてきた。普通学級にいることがそんなに悪いことなのか・・・と。
 海津さんの講演を教育委員会はどう受け止めただろうか
 障害をもつ子ども達を普通学級に原則受け入れようという、特別支援教育に向けて準備が始まっている。教育委員会の主催(荒川区・荒川区教育委員会・荒川地区人権擁護委員の主催)で行った講演なのだから、よく検討して実践して欲しいと切に願う。
 参加した方から寄せられた、講演のメモを紹介したい。
 

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シビル・ミニマム再考

法政大学名誉教授 松下圭一著 地方自治土曜講座ブックレット92
 財政危機のなか、地方自治体が行うべき政策は何か、指標としての展開が無ければ、住民は判断のしようがない・・・。
 「指数の作成・公開なくして政治・行政なし」と著者は言う。確かにそうだ・・・。